Concept








私がブランブルジュのオーナー様とお話をさせていただくと、一貫して言われたことがあります。

「私が住みたいようなものを作りたい」

これは、建築の計画が始まり、どのような物件になるか想像がつかない時に初めて聞きました。

30代女性で服飾系のお仕事につかれていたオーナー様は色彩感覚であるとか、物件から受けるイメージを非常に大切にしていらっしゃいましたので、どこかで良いお手本となる建物を見ては私の所にお話をしにいらしてました。そんなことで実際の建築工程が進んでくるなかで、細かい指示を出されフローリングの色やキッチンの色、外構に至るまで色を大切にしてらっしゃいます。当然、物件名も色で考えられ「白」と「青」と「赤」というのをキーワードに「ブランク」「ブルー」「ルージュ」の造語により「ブランブルジュ」と建物名を検討なさいました。

一階に建築当時からお話があった「歯科医」の方が医院を構えられ、静かな住宅街である近隣にふさわしい建物ができあがりました。また、建築中から大変な人気で完成形を見るまでもなく、入居の申込を多数いただいていました。

人に貸すから、他人が使うから安い設備ということではなく、オーナー様がこだわられた普遍的な色使いを是非お楽しみいただければと思います。

既存の2DKではない、カップルのための賃貸物件を検討しました。従来、賃貸住宅で新しく同居生活を始める時には、おおくは2Kか2DKの間取りとなっていました。しかし、仲の良いお二人にとっては2つの居室はいりません。それであれば、リビングを広くとって、2DKが作れる面積に1LDKを贅沢に採用しました。

大きな家にみんなで住むには部屋数が必要ですが、部屋にこもらずに家族団らんをするにはリビングが必要・・・というのが、近年の室内の生活の仕方になってきています。食事はもちろん、ソファーに座ってのテレビ鑑賞やパソコンを使ってのインターネットも広いリビングが必要です。

寝室や個室を重視するのではなく、リビングでの生活を重視し、しかしながら賃料を高くしない間取りを考えました。だれしもが、広い部屋に住みたいのは当然ですが、広い部屋は賃料があがります。賃貸住宅であることをわすれず、しかしながら今の形に合わせた結果となったお部屋ができあがりました。

木造や軽量鉄骨のアパートではなくコンクリート住宅を選択したのも、ひとつのこだわりです。建築費の安い木造や軽量鉄骨のアパートは音の問題が必ず生じます。集合住宅にはつきものと思われる問題を極力なくした結果です。また、当然ながら「見た目」もこだわりました。いわゆるアパートの外壁はサイディングと呼ばれる材料を使いますが、やはり高級感があり、住んでいらっしゃる方が人に自慢できる「タイル」と良質のコンクリート壁だからきれいに仕上がる「塗装」をうまく組み合わせています。

色彩やデザインがいくら良くても住みにくくてはいけません。特に賃貸物件の場合、前述の通り広さと賃料は一致しますので、自ら持ってきた収納を設置するというのはナンセンスです。

IKEAという家具屋さんはだいぶ有名になってきました。収納家具やベッドなどを各種売っていますが、残念ながら日本の賃貸物件ではなかなか設置することは容易ではありません。壁一面を収納にしてスタイリッシュに見せるのは元々それが無ければ難しいのです。

実際にはお部屋毎に収納力は違っておりますが、広くはないベッドルームでは作り付けの収納が重要となり、コンパクトでありながら収納力のあるクローゼットを採用しました。

また、玄関にはかならず靴の収納を全部屋に設置しているのも特徴です。

女性が希望している賃貸条件を取り入れ、シングルにしてもカップルにしても、「生活をおしゃれにする」というコンセプトは普遍的なのかもしれません。





平成21年4月
全室新築入居完了後に

賃貸借契約媒介・建築時コンサルタント
株式会社スリーオーク 代表取締役塩澤正徳